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扶養義務強化で生活困窮者を追い詰める改正生活保護法の問題点

「改正生活保護法」がいつの間にか成立していたらしいです。その具体的な内容と問題点を伝えているのがこのニュース記事になります。このブログで私は何度も生活保護制度はセーフティネットなんかにはなっていない!と声を大にして主張してきましたが、それをさらに加速させたのが今回の改正らしいです。

>改正法では、不正受給に対する罰金の上乗せや申請の厳格化と併せて、扶養義務も強化されている。報道によると、扶養義務者は扶養を断ると、自治体から説明を求められるようになるうえ、収入や資産状況を調査される可能性があるという。

不正受給が発覚すれば、それに対する罰金を強化するというのはとりあえず理解できます。ただ、申請の厳格化というのは要するに、国が生活保護を1人でも多くの人に与えたくないというのがなんとなく見え隠れしている気がします。ただでさえ、受給漏れは一定数起きているのです。その中で申請の厳格化を行えば、受給漏れの数は単純に増えることは間違いないでしょう。このやり方をみると、国もおそらく80%の受給漏れよりもたった2%の不正受給をなんとかしたいという思いがあるのでしょうね。

また、この扶養義務の強化については記事の中でも「親族の助け合いが大切とはいえ、負担が増えるのは間違いない。扶養義務者は、経済条件さえ満たされていれば、どんな相手でも必ず扶養しなくてはならないのだろうか。一方、生活保護希望者からすれば、親族に負担をかけるのは負い目を感じるところだ。扶養義務の強化によって、生活保護が申請しづらくなるなどの問題はないのだろうか。」と述べられており、明らかに違和感を感じる部分があるのでしょう。

この記事の通り、普通に考えたら自分が生活が苦しいとかいうことは親族にも言いづらい心理はあると思いますし、できるだけ親族に負担をかけたくはない。だからこそ、生活保護に救いを求めるという選択肢をとる人が多かったのだと思います。でも、生活保護を申請しようとすると、扶養義務者に扶養できないのですか?という注文のようなものがくるのでしょう。それを断ると資産調査とかやらされて、親族が非常に迷惑を被るわけです。

扶養義務者だって経済的な負担となることはできるだけしたくないだろうし、資産調査をされるのも嫌でしょう。そんな人間の心理は生活困窮者にも当然分かっている。ですから、扶養義務者に相談もできなければ、生活保護の申請もできない。ナンデスカ?コレハ。国のこの姿勢が生活保護をセーフティネットたらしめているとはとても思えないのです。

国、そして世論の多くは生活保護受給者の削減を目指しているようですが、はっきり言って補足率が20%程度しかない現状を見れば、生活保護受給者数は少なすぎるといって良い数字だと思います。記事の中で吉田雄大弁護士が「だからこそ、これまでも、『できることなら家族や親戚に惨めな状況を知られたくない』という保護申請者の気持ちを巧みに揺さぶることによって、違法な『水際作戦』が行われてきたのです」とあり、生活保護を申請しようとする人の気持ちをある意味利用した、狡猾な改正法と言えるような気がします。

この記事に対するTwitterの中には「財政的な問題があるのだから、仕方ない」といった声もあり、それは確かに頷けることもできるのですが、財政的な面から生活保護制度がどんどんセーフティネットらしい姿を失っていくという状態であれば、残念ながらこの国には確実に私たちの生存を保障してくれる頼みの綱は存在しないということでしょうね。


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