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生活保護の現物支給はメリットが乏しいので反対です

生活保護制度の現物支給案と言うのは、以前からずーっと議論されてきました。このブログでも、以前「生活保護の不正受給の対策としての現物支給案は問題点がデカすぎる」という記事で現物支給案に対する懸念を書かせていただきましたが、よくよく考えてみると現物支給案、またはクーポンを実現することの意味ってなんだ?メリットがどれだけあるのか?を考えたときに限りなく乏しいのではないか?と思うのです。私の推測だと、現物支給案に賛成している人は、単に自分の価値観や都合のみで判断しているのではないか?と思うのです。

じゃあ、実際に現物支給やクーポン制にすると、どういうメリットがあるのか?例えば、Naverまとめ(http://matome.naver.jp/odai/2133999209964948801)には以下の4つが載っていました。

・無駄使い、不正受給が減る
これメリットですか???だいたい無駄使いって誰が決めるのよ?こういう話題になると絶対に槍玉にあがるのはパチンコですね。パチンコをやりたい人がパチンコをやっている。でも、それを見たパチンコに興味のない第3者が「これは無駄使いだ!」と言ったら、これは正しいのでしょうか?無駄使いか?否か?を決めるのは本人じゃないでしょうか?それか、第3者が決めて良いのであれば、いわゆる生活費以外のものは全て無駄使いになりますよ。私だって興味のないものに使われていたら、自分たちを基準にして無駄と思えてしまうモノに使われていたなら、それだけで無駄使いといって良いのなら、無駄使いのオンパレードですね。

生活保護は一応「文化的な使い方」もできるのだから、一概にその使い道が無駄使いと斬る行為こそまさに愚の骨頂だと思います。保護費をどう使うべきか?どう使えば1番自分のタメになるか?それはケースワーカーの人と、そして自分が決めるのが1番だと思います。パチンコなどのギャンブルは以前「生活保護費の使途として、パチンコを許容した方が絶対に良い考える理由」の記事で説明した通り、リターンがありますから、収支報告義務を徹底させられれば、むしろ自治体の財源が潤います。生活費に使われてもリターンはありません。パチンコに使われたほうがむしろメリットとも呼べる部分が存在すると思うのです。

そして、不正受給が減るか?どうかですね。何を不正受給とするのか?にもよりますけど、そんなに減るかな?と思います。というか、不正の捉え方が問題であって、不正受給って、どういう人が不正受給なんでしょうか?不正か?正規か?を決めるのは自治体の職員なので、はっきり言ってしまうと、人によって多分認識は少なからず異なりますよね。例えば、25歳の若者で仕事をしていない人が申請に来ました。この人が受給したら?不正受給ですか?この人はそもそも全く働く意思を持っていないから仕事をしていないのか?仕事をする気はあるけど、採用してもらえるところが見つからないから仕事ができないのか?それによっても全然違いますよね。

不正受給が減るか?減らないか?以前、そもそも不正受給というカテゴリーが一律ではないですよね。世の中の多くの人が以前、話題になった河本準一氏のことを覚えていると思いますけど、あれだって厳密に言ったら不正受給じゃないんですよ。当時、彼には別に母親の面倒を見る法的な義務はなかった。見てくれるなら見てくれたほうが良いだけの話だったのです。国民の中にも、多分不正受給の捉え方自体が事実と異なっている面もあり、不正受給という概念が間違いなく一律ではないので、減るか?減らないか?を論じるのは難しい気がするのです。ある1つのカテゴリーの不正受給は減るかもしれないし、別のカテゴリーの不正受給は減らないかもしれないし、むしろ増えるかもしれない。トータルで見たときには分からない。少なくとも確実に減るとは思えない。

生活保護を申請してくる人の数は減るかもしれないですね。ただ、それって良いことなんでしょうか?社会保障ってのは受給資格を持っている人たちの生活水準を向上させるためにあるものなのに、それをどんどん減らしていく。捕捉率を減らしていくということですよね。つまり、生活保護制度は生活が困窮している人たちの生活水準の底上げを目指した制度ですが、それを受けられる人たちを阻んでいる。生活保護基準以下の生活をしている人が、生活保護を受けずに生活できるなら良いじゃないか!?と思うかもしれませんが、例えば、月収20万円しか貰っていないサラリーマンがいたとして、その人が生活に困らないだろう?って言われて、15万円にいきなり給料を減らされたらどう思うでしょう?20万円分給料を貰う権利を持っているのに、生活保護を受ける権利を持っているのに。それが現実的に受けられないとしたら。


・パチンコなどに行けなくなる
上記で説明した通りです。これはメリットにはならない。


・生活保護費で覚醒剤購入がなくなる
これはまとめて違法な使い道ができなくなる。ということで良いでしょう。これは確かにメリットだと思います。


・物資をまとめて購入する場合、ボリュームディスカウントが効く
これは確かに、まとめ買いによる価格が安くなるという点だけを見ればメリットですが、そもそもまとめ買いをしてしまうということは、全員に一律に同じものを配るということですよね。同じものを配らないと、同じものを買えないし、ボリュームディスカウントは効きませんから。それで現実的に対応できるんですかね?特に衣類、食べ物なんてのは特に人によって差異が当然生まれるべきものであり、それらについてまで全く同じものを配る。それで彼ら全員が問題なく生きていけますか?問題なくというのは「生命の問題」まで含んでいますよ。

食べ物や衣類なんてものを一律に同じものを与えるというのは、刑務所だったらそれでもしれないけれど、娑婆で生きている人間にそれはむごすぎるだろうと。要は食べ物でいえば、好き嫌いが許されないということになる。ある日出された食べ物のうち、大半が嫌いなもので捨ててしまった。これでは健康な生活を維持していくのも厳しいし、結果的に捨てられた多くの食べ物こそが無駄になってしまっている。結局、コストが無駄になってしまっているのです。「好き嫌いなんて許されない」なんて、非人道的なことを言う人もいるかもしれないけど、好き嫌いなんて自分の努力で矯正できる性質のものじゃないし、好き嫌いがあるというのがそもそも人間として当たり前の前提です。

好き嫌いに反して、無理矢理食べさせるというのは分かりやすく言うと、ただの拷問ですね。拷問を課しても良いと?おっしゃりたいわけでしょうか?だいたい、これを言う人だって好き嫌いはあるだろうし、それを直そうともしないでしょう。そんな彼らが言っても説得力がないのです。結果的に現物支給で食べ物を一律に配ると、人間が送るべき「健康で文化的な最低限度の生活」を現実的に期待できないのです。そういうわけで、憲法が国に課した義務を履行できない状況が発生すると考えられるため、私は現物支給案には反対なのです。


・何故、彼らは生活保護の現物支給案に賛成なのか?
生活保護の現物支給案に賛成な人の心のうちを探ると、要は自分たちの気に入らない使い方をされないため。というのが大きい気がします。なんて自分勝手なんだろう!?と思わずにはいられませんけど、じゃあ、あなたたちは定額給付金とか支給されたときに何に使ったのでしょうか?好き勝手に使ってないんでしょうか?定額給付金は労働の対価ではないし、労働の有無を問わず支給されるものです。つまり、生活保護と性質はかなり酷似しているものです。

つまり、生活保護で使途を限定しろ!という人は定額給付金でも、同じ主張をしないといけない。でも、しましたか?絶対にしていないですよね。世の中でそんな話題には全くならなかった。自分が貰えるお金は是非自由に使いたいが、そうじゃないものは自由に使わせたくない。そういう思惑はあると思いますよ。だから、主張に一貫性がなく、自分の都合のいいときだけ、使途を限定しろとか、現物支給にしろとか言うんだな。と思われてもしょうがないと思いますよ。


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