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大学の定期試験等で定番の「論述形式」は教育として不適切

大学の定期試験って、論述形式が一気に増えますよね。高校まではそういう形の試験はまずない。論述形式の試験というのは、「〇〇について書け」といった、ちょっと漠然(書くべき内容がかなり細かく指定されている場合もある)とした問題が1問~3問程度あるだけです。1問2点が50問ある。しかも、それには確実な答えといえるものがある。そういう試験ではないのです。こういう試験は、いくらそれを採点する人が、その道のプロであったとしても、かなりいい加減だと思います。

要は1問2点の試験は正解して2点とるか?不正解で0点か?1問につき、その2つしかありません。でも、論述形式の場合、1問50点とかが普通にあるわけですよ。そうなると、1問につき0~50点まであるわけですよね。じゃあ、その50通り以上ある点数の中で、何点をつけるか?っていう採点者のさじ加減が1番大きなカギになってしまう。つまり、点数が何点になるか?その点数が単位取得に足りるものか?、その結果として留年するか?など、かなり大きな意味を持ってしまうのです。

冒頭でもちょっと触れたように、採点するのは教授だから、答案に書かれた内容が与えられた問いとどの程度合致しているか?それは分かるはず。でも、それは感覚的な問題であって、これはほぼ全て合ってる、だいたい合ってる、まあまあ合ってる、あまり合ってない、全然合ってない、といった複数の感覚によって点数が分かれますよね。そうなると、それぞれの感覚にじゃあ何点をつけるべきなのか?ここが1つ重要になります。つまり、採点している教授は答案に書かれた内容の正しさについて判断できるプロではあるけれども、それを点数化するプロではありません。

つまり、簡単に言ってしまうと、採点がいい加減になりがちなんです。採点する人は真剣にやっていても、それの帰結として結果が伴わないというか、客観的に公平に採点がされている保証がないわけですから、いくらその道に詳しい専門家が採点したとしても、採点結果までちゃんと専門性が行き届いているとはいえないのです。私は大学生の頃から、こういう試験が行われるたびに、ちゃんと採点されてるのかよ?と毎回不安というか、疑問に思っていましたけど、この流れは今後拡大する恐れがあります。

それはセンター試験とか、いろいろな場面でこういう論述形式の試験を増やした方が良いと話す人が多くなってきている印象があるからです。こういう論述試験は単純に知識暗記の試験よりは、多様な考え方を育ませる良い機会だとは思います。ただ、それはこれまで述べたように、ちゃんと万全の体制で採点、評価できる人間がいればの話です。残念ながら、私の感覚だとそんな人間はいない。というか、そういう人間がいるか?どうかの確認がとても困難なのです。同じ分野の専門家を10人集めて、1つの同じ答案を採点させてみたら、10人全員が全く同じ点数になるわけじゃないから。少なからずばらけるはず。

要するに、論述形式の試験をいろいろな分野に広げていくための体制が不十分な段階(今後もその体制が整うとは思えない)で、そんな試験形式を広げても、適当な採点、評価が行われるだけで、多様性を育むといった目的は賛同できるものの、手段としては不適切だと思うのです。多様性を育みたいなら、普段の授業でそういう内容のコトをすれば良い。例えば郎論形式の授業とかを導入するなどすれば良い。別にそれを定期試験の形式でやるべきじゃないと思います。定期試験ってのは、ちゃんと客観的な成績と表され、その人のその後の進学や就職での人生を左右しかねません。だから、定期試験はあくまでも白黒はっきりする形式にすべきで、多様性を育むための施策は授業内でやるべき。

成績ってのは、限りなく客観性がないとダメなのに、その成績を決めるための材料である定期試験が客観性の伴わない論述形式が多用されていたら、本末転倒です。ですから、国立大学の二次試験で、面接を導入するって話も以前ありました。あれだって、結局は面接官の恣意的な採用にかりかねない。論述形式の何倍以上も客観性や公平性が担保できないやり方だと思います。完璧な人間がいれば話は別ですが、そんな人間いないでしょう。こういう教育あり方ってのは、突き止めてみると、それを評価する側の人間が完璧であることが前提のものばかりで、一体どの自信はどこから出てくるんだろう?と首をかしげるばかりです。こんないい加減な教育の仕方は個人的には早く廃止すべきだと思います。


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