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生活保護と国民年金を比較して、不公平感を煽るのはおかしい

生活保護問題を語るときによく引き合いに出されるのが国民年金です。国民年金の受給額よりも生活保護受給額の方が多いということから、生活保護はおかしい!ということを強調したいのかもしれませんが、私に言わせれば、どうしてこの人たちは年金と比較するのかな?と思います。ちょっとおかしいと思います。

例えば、Yahoo知恵袋には以下の質問がされていました。それを引用させてもらいます。

>年金未納でも生活保護って受けられるんですか?
もし、受給できるなら、それって不公平じゃないでしょうか?
フリーターを転々としながらも60歳以上まで働いていた人がいたとします。
その人は、一切年金や保険料を払っていなかったとします。
60歳を超えて、年齢的に仕事も見つからなくなり、
貯金もなくなり、頼る人もいない。
生活に困ったから、生活保護を申請する・・・。

これって申請は通るのでしょうか?


1つ言ってしまえば、生活保護制度と年金制度はそもそも違うということです。どうして、年金の保険料を払っていない人は生活保護を受けてはいけないみたいな書き方をするのでしょうか?年金の保険料を払っていないから年金は貰えない。それは当たり前ですね。しかし、それが生活保護制度まで影響を及ぼすということでしょうか?意味が分かりません。生活保護制度は生活に困窮するに至った理由は問われません。

ギャンブルだろうが、リストラだろうが、年金保険料を支払っていないために年金を受け取れないからだろうが、現在困窮しているという現状があれば、それで十分なのです。自治体が生活を維持し、自立を促すために生活保護が必要だと考えれば、その人を見捨てることはしないでしょう。

そもそも、現在生活が困窮しているということは、それまでも結構厳しい生活をしていた可能性が高いですよね。年金保険料は払えないけど、生活保護に頼らず、自分の生活はなんとか維持できてきていた。しかし、60歳を越えて仕事も見つからなくなり、いよいよ生活保護に頼らざるを得なくなってきたというケースも考えられます。これは別に特別おかしいことではない気がしますね。自分の生活を、生命をすり減らしてまで年金保険料を払い続けるのは逆に愚かに思えてきます。


>同じ条件できちんと年金などの社会保険料を納めていた人よりも
生活保護の人の方が、受給額が多いですよね?

生活保護を受けるにあたって、生活や行動に制限があるのかも
しれませんが、老後に多くを望まなければ生活保護の方が安泰なような
気がします。

ちゃんと税金を納めた人よりも未納の人の方が優遇されるのは
不公平ではないでしょうか?
優遇ではないにしても、一切年金を納めてこなかったのに
国が税金で面倒をみるのは、やっぱり不公平に感じます。


何か税金未納の話が出てきてしまっていますが、どういうことですかね?年金保険料を払っていない人は税金を納めていないってことですか?そんなこと普通はありえないと思うんですが?仮に収入を得ていないとしても、普通に生きていたら、税金を一切支払わないで生きることの方が難しいと思います。国に収める税額の金額は違うから、貢献度という意味では差はあると思います。ただ、納税の義務は「納税する義務が発生したら、その分だけ税金を払いましょう」ということであり、脱税をするなということだと思います。つまり、納税義務に応じた税金を払っていれば、納税に関して文句を言われる筋合いはないと思います。少なくとも、現行の生活保護制度は納税額が条件にはなっていません。


>※生活が厳しくて年金を納めるのが難しい人もいるのはわかります。
しかし、同様に自分のお金を自由に使いたいから未納の人もいます。
今回は、そういった事情は考慮せず、
「年金納付者」と「年金未納者」を比較して頂ければと思います。


「事情は考慮ぜすに」ってことは、要するに不公平を煽っている人たちにとって、都合の悪い事情は考慮しないってことですか?何だか随分ずるい考え方のように思います。だいたい、何で生活保護受給者と年金受給者を比較するんですかね?生活保護は現在の生活困窮者を救済するものであり、年金は保険料を払った人だけに老後の生活ほ保障するものですよね。


・生活保護制度と年金制度をどうして比べることができるのか?
生活保護制度と年金制度はそもそも別個の制度であり、理念やシステムなども異なります。そして、受給資格も違うし、受給している人たちの層も違う。そういった類似性がほとんどない制度をどうして比べるのでしょうか?共通しているのは受給者が「お金を貰っている」ということくらいです。年金受給者の中で、年金の受給金額が人によって違うとか、言うのであれば、それは同じ枠組みの中で比較しているので、確かに不公平かもしれません。

しかし、A社とB社の社員で給料が違うことを不公平といっても、それはそもそもそれぞれの人の土壌が違うのだから、不公平を主張するのはおかしいですよね。生活保護と年金だって、完全に制度の内情が違うのだから、本来は比較のしようがないはずです。制度自体が比べられないのなら、不公平とかそれ以前の問題です。

さらに、年金を貰う人ってのは、そこまで生活に困窮している人たちじゃないですよね?そりゃ貯金などもある人たちが多いでしょうし、それを使えば生活も十分可能でしょう。しかし、生活保護受給者は基本的に貯金はありません。だから、生活保護しか頼れるものがない。一方、年金だけでなんとか生活できる人って私はかなり少ないと思います。それまでの蓄えに少なからず頼っている人は多いと思います。だから不公平感を主張するのかもしれませんが。

しかし、そうなると貯金を持っている人たちよりも、貯金を持っていない生活保護受給者に多く支給してあげないと、彼らの生活が保障されないのです。少ない年金に生活保護の受給額を合わせていたら、餓死したり、犯罪に走る人が増えますよ。年金生活者でも生活に困っているのであれば、生活保護は申請できますから、すれば良いだけです。枠組みの全く異なる制度を金額が違うだけで不公平というのなら、資本主義社会の中で行われている金銭の受け渡しそのものが全て不公平だと思うんですけどね。


・正しくは「不公平」ではなく、「年金保険料を支払うメリットが減退する」
ただ、確かにこの人の言う通り、「年金保険料を支払わないで、老後生活保護を受給した方が良いじゃないか?」という主張は、残念ながら的を射ているように思います。不公平はおかしいにしても、「年金保険料を支払う気をなくさせる」誘因が働いているのはあると思います。私自身は年金制度はどちらかというと、不必要だと思っていますし、できるだけ早く淘汰されるべきじゃないか?と思います。

そういう意味で、年金保険料をあえて支払わないという選択肢はありだと思います。それは将来、年金が貰えないという理屈になるので、それで構わないというのであれば、貰いたくない人は支払わなくて良いと思います。理屈は通っているでしょう。ただ、そういう人が将来、生活保護を利用するかもしれないのもまた事実です。

でも、年金保険料をあえて支払わなかった人でも、将来に生活保護を受給するために、故意に生活が困窮する状態を作ったとかの事実がなければ、それは結果としてしょうがないことだと思います。生活保護制度は現在、生活が困窮している人を救うものですから、事情はどうあれ受給資格を満たしていれば受給できます。何度も言いますが、年金制度とは完全に別個の制度ですから、あくまでも理屈的にいえば、年金は貰えないのはしょうがないけど、生活保護は貰えても問題はないはずです。

誰だって先の人生は読めません。そもそも、年金保険料を払っていれば、老後に生活が困窮しないとも限りませんから。そういった、それぞれの事情を抱えながら、それぞれの人の人生を歩んでおり、不公平感を突きつけるのは、ちょっと人間として冷たいんじゃないか?と思います。理屈を越えた不満というのは感情論であり、主張するのは自由かもしれませんが、道義的に言えば、それは特別解決を迫られる問題ではないと思うんですよ。そういう不満は1つの制度があれば、起きるべくして起きる不満に過ぎず、どうやったって解決は無理だと思います。

ただ、私は年金制度も生活保護制度も廃止して、社会保障の一律給付に変えるべきだと思っています。どちらの制度も、それぞれが個別的に問題を抱えていると思いますから。そうなれば、国民年金受給者が抱えている不満も結果的に大分減るかもしれません。


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