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「やりがい搾取」=極めて危険な、価値観の一方的な押し付け

「やりがい」という非常に言葉の裏では「やりがい搾取」という皮肉をこめた言葉も出回っており、この「やりがい」という言葉は非常に今の日本の仕事の中で、良い意味でも悪い意味でも、重要な要素となっていることは否定できないでしょう。「やりがい」って言葉は通常はプラスのイメージの言葉だと思うんですが、近年はマイナスのイメージとして捉えている人も多くなってきています。そこにはある種の問題点が隠れているのです。

それは企業が「やりがい」という言葉を全面に出すようになってきたことが1つ理由にあると思います。私自身、大学生の頃、就職活動をしていた時期にこの「やりがい」という言葉を社員の方から聞いた記憶があります。また、多くの企業では会社説明会などを通して、社員の方から「やりがい」という言葉を持ち出すのは決して珍しいことではないと思います。

ただ、冷静に考えて、企業側がこれから働く学生とか、すでに働いている社員に対して「これが当社でのやりがいです」と提示することはちょっとおかしい気がします。「やりがい」を提示するということは、「うちはあなたに対してやりがいというインセンティブを与えているのだから、こちらの要求も呑め」という一種の脅しが起きかねないのです。しかし、現実的には一方的にインセンティブ(になりえない可能性もある)を与えておいて、それに対するきつい見返りを要求するなら「やりがいなんていらない!」という人も多くいると思います。

実際、その脅しを労働者は飲まざるを得ない。労働者の方が立場が弱いというのと、企業が勝手に与えた「やりがい」というインセンティブを「プラス」のものだと勝手に解釈してしまい、そういうものを企業が与えてくれるなら・・・。とサービス残業とか、長時間労働を強いられても仕方ないと、要求を呑んでしまう可能性が高いのです。

しかし、「やりがい」なんてのは、本来であれば労働者自身が見つけるものです。特定のモノが誰にとっても「やりがい」として感じられることはありえません。「うちはお客様と直に接することができて、直接お礼を言われたときは感動しました!これがうちの会社でのやりがいです!」と言われても、接客業が嫌いな人にとって、それが「やりがい」に感じられるわけがないのです。これはちょっと考えればすぐに分かることでしょう。

そんなことは普通の大人であれば分かるはずだと思います。ならば確信犯なのか?分かりませんが、全くもっともなことでないのに、一見するともっともらしいことを言って、労働者を洗脳するという策略に1つがこの「やりがい搾取」なのだと思います。それがすでに働いている社員だけではなくて、近年ではこれから社員になるであろう学生に対しても、就職活動の場で、普通に行われるようになっているのだと思います。

学生の中には頭の良い人もいて、「やりがい」という言葉を平気で使う企業に不信感を抱く人もいるかもしれません。ただ、大半の人はそういった言葉には何の疑問も抱かずに、受け入れてします、下手すればマイナスにもかりかねない魔法の言葉「やりがい」を完全にプラスのイメージで脳裏に刻んでしまうのです。その点が将来、その企業で社員になって働き始めたときに問題として表面化することになるのです。

何が言いたいのか?というと、「やりがい」なんてのは個々人によって違うものであり、個々人が自ら見つけ出すものであるはずです。だから、企業によっては、人にっては、「やりがい」が何1つ見つけられない可能性だってあります。にもかかわらず、今まさに行われている「やりがい」の押し付けは、企業の社員、または学生に対する価値観の押し付けに他なりません。「自分たちの言っていることは絶対に正しい」という思想は大変危険です。

こういった思想を持った経営者、または企業は労働者への影響等を考慮せずに、利益最大化のためにどんなことでも強要してくる可能性があるからです。それが利益最大化のためであれば、確かに企業経営という意味では正しいのかもしれません。しかし、その一点の「正しさ」だけに囚われた経営者が指揮をする企業が、おそらく今日でいうブラック企業なのでしょう。こういった考え方は企業経営の点で見れば正しくても、社会的、法律的に見たら明らかにおかしいからこそ、「やりがい搾取」が問題視されているのです。

また、「やりがい」を全面に出してくる企業というのは、「「仕事に対するやりがい」を全面に出してくる企業は危ないと思った方が良い」の記事でも書いたように、他にアピールできる要素がないということです。つまり、給料は安い、休日は少ない、労働時間は長い、残業代が出ないといった点があるからこそ、そのような労働者にとって最も重要な要素についてアピールできない可能性がある=「やりがい」という非常に曖昧で人によって感じ方が違うモノしかアピールできない可能性があるのです。

「これがうちで働くうえでのやりがいです!」と、経営者による、企業による、「やりがい」を全面押し出してくる、押し付けてくるケースがあれば、それは世間でいういわゆるブラック企業である可能性が高く、決して待遇は良いものとはいえないでしょう。そういう企業を見つけ出す1つの目安が「やりがい」という言葉が出てくくるか?こないか?ということだと思います。これから就職活動、転職活動をされる方は知っておいてください。


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